絵本のご紹介

「かわいいな」
「なにかのタネかなあ」

ゆいちゃんは、すごくきになって
タネをポケットに入れました。

それからなのです。
いろいろなことが
おこりはじめたのは…。

ゆいちゃんは
ワンちゃんに はなしかけました。

「いましゃべった？」

ワンちゃんは なにもいいませんが
わらっているように
ゆいちゃんにはみえます。

「そうなの。よくしゃべるのよ」

ワンちゃんのママが わらいいました。

タネの ふしぎなちからでしょうか。

ねこたちや、かぜや

にわのみどりや、とりたちと

ゆいちゃんは
どんどん なかよくなっていきました。

ゆいちゃんは
なかよくなったとりや、かぜや、ねこたちに
たずねました。

さびしそうな ワンちゃんのママに

なにかできることは ないかなあ。

「こんにちは、きょうワンちゃんは？」
ゆいちゃんは
ワンちゃんのママに はなしかけました

「ワンちゃんは にゅういんしているの。
しんぱいでさびしかったの。
はなしかけてくれて ありがとう。
きっとげんきになるわ」

ワンちゃんのママは いつしかえがおになっていました。
そのときワンちゃんの「ありがとう」という
こえが きこえたきがしました。

ゆいちゃんは
みんなのおかげだと おもいました。
そして このタネのおかげだと。

ゆいちゃんは
すてきなことを おもいつきました。

「ケーキをたべよう！」

ななみや、あおいや、しょうたをさそったのです。

「おいしいね」
「いっしょにたべるとおいしいね」

みんなのおいしいものを
たべるときの かおがだいすき！

おいしいものは、しあわせのタネ。

ゆいちゃんはタネをもってから

いままでよりも
じぶんが「ありがとう」を
たくさんいっているとかんじています。

うれしいことや たのしいことがふりそそいで
すてきなはなを さかせます。
ゆいちゃんは、いま５さい。

ゆいちゃんに、
もっともっと しあわせなことが
おこりますように。