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絵本のご紹介

クリスマスの願いごと(大人向け)

サンタクロースが主人公の特別な願いを聞き入れ、北極へご招待。楽しいできごとが待っています。

<こんな方へ>

友人や恋人へのクリスマスプレゼントに!
価格3850(税込)
絵本のシミュレーションもこちらから!

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    直美ちゃん

    クリスマスの願いごと

     

     

     

    あなたに贈るお話しの本

     

     

     

     

     

     

     

     

    ますやま あつし作
    CABジャパン編集

    ヴァレリー・ウェブ画

     

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    クリスマスの願い事

    ますやまあつし作/CABジャパン編集

    発行所●ドリームプロジェクト

     

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    石川 直美

     

    メリークリスマス!

    これはあなたのために特別に作られた本です。

     

     

     

     

    Merry Christmas!

    大切な直美ちゃんへ、心をこめて贈ります。

     

     

     

    2011年12月24日

    より

     

  • 「今年のクリスマスプレゼントはどうしよう?」
    20歳の直美ちゃんはため息をつきました。
    世の中はクリスマスムードー色。
    街はうきたつような空気に包まれています。
    でも直美ちゃんの目下の悩みは、
    とおるくんや、よしきちゃんや、
    けんたろうくんへの
    クリスマスプレゼントが
    きまらないことなのです。
    部屋に飾られたクリスマスツリーを眺めながら、

    直美ちゃん20回目のため息をつきました。

     

     

  •  

     幼い頃、クリスマスの朝には、
    プレゼントがいつも枕元に置かれていました。
    でも直美ちゃんは、もう自分でプレゼントを
    探しにいかなければならないのです。
    『電話一本、30分でお届け』してくれる、
    ピザ屋みたいなサンタクロースはいないかなあ。
    プレゼントのことを考えすぎて、
    直美ちゃんの頭はオーバーヒート気味!
    そのときでした。

    郵便受けがコトリ、と小さな音をたてたのは。

  • 郵便受けをのぞくと、見慣れない模様をあしらった

    一通の手紙が入っていました。

    そこには消印も、八王子

    直美ちゃんの住所もありません。

    ただ、『石川 直美様』という文字があるだけです。

    封を切った直美ちゃんは驚きました。

    そこには、こんな文章があったのです。

     

    石川 直美

    わしはサンタクロース。

    クリスマスももうすぐじゃが、いかがおすごしかな。

     

    サンタクロース??

    直美ちゃんの頭はいっきに真っ白になりました。

     

  •  

    サンタクロースの国は今、
    クリスマスプレゼントの準備で大忙しじゃ。
    なにしろ、世界中へプレゼントを運ぶんじゃからな。
    直美ちゃんはどんなプレゼントをお望みかな?
    サンタクロースの国、特製クッキーはどうじゃ。
    もみの木の形をしていて、

    それはそれは美味しいクッキーじゃよ。

  • 直美ちゃんはやっぱりそうかと思いました。
    これは最近、近所にできたケーキ屋の、
    ダイレクトメールに違いありません。
    でも手紙の文章はまだまだ続きます。

     

    プレゼントの用意ができると、

    今度はトナカイたちの準備をしなきゃならん。

    金の鈴がついたひもを、一頭一頭つけていくんじゃ。

    これがあの有名な

    「ジングルベル」という曲になるんじゃよ。

     

  •  

    直美ちゃんは信じられない、と思いました。

    サンタクロースなんて架空の人物で、

    そんな話はとっくに卒業したはずなのに・・・

    でも手紙には・・・

     

    サンタクロースなんているもんか、

    と思っておるじゃろう。

    サンタクロースを見たかったら、

    クリスマスイブにサンタクロースの国にくるとよい。

    世界中の国々に飛び立つサンタクロースのソリを、

    一般公開しておる。

  • 直美ちゃんは、またわからなくなりました。
    どうやらこれはケーキ屋どころではなさそうです。
    もしかするとフライドチキンの店かもしれない|?
    直美ちゃんの脳裏に、小太りで、
    めがねをかけ、いつもニコニコして町角に立っている、
    とあるおじいさんの姿がうかびました。

     

    わしはみんなの視線を浴びながらソリに乗り込む。
    まるでスターになったきぶんじゃ。あたりは大騒ぎさ。
    みんなの寝顔を見るのもいいが、
    幸せそうな笑顔を見るのは、

    もっといいもんじゃよ。

     

  •  

     直美ちゃんはちょっとばかり想像してみました.
    もし自分がサンタクロースの国に行けたら!
    なんてわくわくする光景なのでしょう。
    そうか、これは旅行会社のパンフレットなんだ!?
    『冬休みはスキーをかねてサンタクロースの国へ!!』
    こんなキャッチコピーがうかびました。

     

    みんながわしに手をふってくれておる。

    いよいよ出発じゃ。忘れ物はないかな?

  • それからわしは、トナカイたちに、
    「さあ、行こう!」と声をかける。
    するとソリはあっというまに空の上。
    空気は冷たいが、とてもよい気持ちじゃ。
    いちど乗せてやりたいくらいじゃよ。

     

     この手紙は航空会社のパンフレットかもしれない !?
    直美ちゃんは考えました。
    北欧の空を遊覧飛行する会社なのです。

    でも、直美ちゃんは高いところはちょっと苦手です。

     

  •  

    めざす家に到着すると、さあ仕事じゃ。
    エントツから、といいたいところじゃが、
    近頃はエントツのない家が多いから大変じゃ。
    なんとか家に入りプレゼントを置いたら、
    すぐ次の子の家にいかなきゃならん。
    プレゼントのリストは、
    子供たちの名前でいっぱいじゃ。

     

     こんどは警備会社のパンフレットかな?
    直美ちゃんは思いました。
    『サンタクロースも入れない防犯装置』じゃ、

    サンタクロースがかわいそうです。

  • 目のまわるような夜を過ごして、
    クリスマスの朝に帰ってくることには、
    もうへとへとじゃが気分はそう快じゃ。
    この一夜のために、一年を過ごしておるからな。
    わしは妻に子供たちの様子を話してやる。
    あの子は今年もいい子にしておったよ、
    というと、妻もとても嬉しそうじゃ。
    そうそう、わしは 直美ちゃんの、子供のときの
    寝顔を見たこともあるんじゃよ。

     

     結婚案内のパンフレットだったのか、
    直美ちゃんは思いました。

    でもサンタクロースにもおくさんがいるなんて!

     

  •  

    クリスマスの前には、
    たくさんのおもちゃを作る仕事がわしを待っておる。
    家では、一日中にぎやかな音がしているが、
    それはおもちゃを作る音なんじゃ。

     

     こんどは隣町にできた大きなおもちゃやさんかな?
    直美ちゃんは考えました。
    そして子供のころ、目が覚めると、
    きまって枕元に置かれていた
    プレゼントのことを思いうかべました。
    昨夜までなかったおもちゃが、朝そこにあるのは、

    とても不思議で、魔法のようでした。

  • 直美ちゃん
    お前さんはもうおもちゃで遊ぶ子供ではないが、
    今回のクリスマスには、特別にプレゼントをあげることにしよう。
    はてさて、何だと思うかね?
    この手紙を最後まで読んでくれれば分かるが、

    それはまだ秘密じゃ。

     

  •  

    そろそろたくさんのプレゼントが、
    きれいに包まれて、いろんな国に旅立つところじゃ。
    サンラクロースのプレゼントのというもんは、
    タダおもちゃを包んでいるだけではないぞ。
    その中には、
    夢だの、希望だの、感謝だの、愛情だのといった
    気持ちがいっぱいつまっとる。
    子供たちは、プレゼントをあけたとき、
    その気持ちも一緒に受け取ることになるんじゃ。
    もちろん、直美ちゃん
    とおるくんや、よしきちゃんや、
    けんたろうくんへの

    プレゼントにも入っておるとも。

  • さあ、いよいよ出発じゃ。
    わしはおなじみの赤い服を着る。
    北極の空の凍るような寒さも気にならんような、
    完全防寒仕様じゃ。
    プレゼントをつめた大きな袋をソリに乗せ、
    たくさんの子供たちに会えるのももうすぐじゃ。
    外はもう、心身と雪がふっておる。
    直美ちゃん、お前さんへのプレゼントは、
    に預けておいた。

    ま、楽しみにしておれ。

     

  •  

    わしは空をひとっ飛び。
    ヨーロッパ、アメリカ、アフリカ、アジア、そして
    八王子にもプレゼントを届けにくぞ。
    プレゼントを待っとる子供たちは世界中におるからな。
    そうじゃ、忘れておった。
    わしがこんな手紙を書いたのは理由がある。
    プレゼントが無事お前さんへ届くには、
    ひとつ条件があるからなんじゃ。
    それはクリスマスの朝に、ひと言こういえばよい。
    つけくわえるなら、できるだけ明るく、楽しくやってくれ。

     

    直美ちゃんは、
    いそいで最後の紙をめくりました。

    そこには・・・

  • メリークリスマス!

     

    直美ちゃんは、
    とおるくんや、よしきちゃんや、
    けんたろうくんへの
    プレゼントを選びにコートをはおると、
    楽しそうに出かけて行きました。
    ポケットには、

    サンタクロースからの手紙が入っています・・・

     

     

     

     

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